冬の寒さ、そして急激な温度変化。
気づかないうちに、私たちの体に危険が潜んでいるかもしれません。
この記事では、冬場に多く発生するヒートショックについて解説します。
ヒートショックとは何か、どのようなメカニズムで起こるのか、そして、どのように予防できるのかを分かりやすくご紹介します。

冬のヒートショック対策とは?
ヒートショックとは何か?その危険性を知る
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞、脳梗塞などの重大な健康被害を引き起こす現象です。
特に冬場は、暖房の効いた室内と、暖房のない浴室やトイレとの温度差が大きくなりやすく、ヒートショックのリスクが高まります。
高齢者は、若い世代に比べて体温調節機能が低下しているため、ヒートショックによる健康被害を受けやすい傾向にあります。
ヒートショックが起こるメカニズムを理解する
暖かい場所から寒い場所に移動すると、体は体温を保とうとして血管を収縮させます。
このとき、血圧が急激に上昇します。
その後、暖かいお風呂に入ると血管が拡張し、血圧が急激に低下します。
この血圧の急激な変動が、心臓や脳に大きな負担をかけ、ヒートショックを引き起こすのです。
冬場のヒートショック発生リスクを高める要因
・年齢
65歳以上、特に75歳以上はリスクが高まります。
・持病
高血圧、糖尿病、脂質異常症などは、動脈硬化を促進し、ヒートショックのリスクを高めます。
・病歴
狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの既往歴がある方もリスクが高まります。
・入浴習慣
飲酒後、食後、薬服用直後、一番風呂、深夜入浴、熱い湯への長湯などは危険です。
・居住環境
浴室・脱衣所・トイレが寒く、室温差が大きい場合、リスクが高まります。
ヒートショックになりやすい人の特徴
上記のリスク要因に当てはまる人ほど、ヒートショックになりやすいといえます。
一つでも当てはまる方は、特に注意が必要です。
冬のヒートショック対策!入浴時の注意点
・入浴前後の水分補給
脱水状態は血液をドロドロにし、血栓ができやすくなります。
・食後1時間以上空ける
食後は消化器官に血液が集まり、血圧が低くなっています。
・飲酒は入浴後
飲酒は血管拡張と反応低下を招きます。
・入浴時間は16~19時頃
体温が安定している時間帯です。
・ぬるめのお湯(38~40℃)から
徐々に湯温を上げていくのがおすすめです。
・長湯を避ける
心臓への負担が大きくなります。
・ゆっくりと温まる
心臓に遠い手足からかけ湯をするなど。
・浴槽から急に立ち上がらない
立ちくらみを防ぎます。
・浴室の手すり設置
転倒防止に効果的です。
・家族による声かけ
何か違和感を感じた際は、家族による安否確認も大切です。
冬ヒートショック対策トイレでの注意点
・寝室をトイレ近くに
夜間のトイレ移動による温度変化を軽減します。
・トイレの暖房
人感センサー付き温風器などが便利です。
・いきみすぎない
心臓への負担を減らします。
冬ヒートショック対策部屋間の温度差解消策
浴室や脱衣所、トイレなどに暖房器具を設置するなどして、室温差を少なくすることが重要です。
特に、居室と浴室・トイレ間の温度差は10℃以上にならないように心がけましょう。
冬ヒートショック対策その他の予防策
・定期的な健康診断
早期発見・早期治療に繋がります。
・適切な服薬
医師の指示に従い過不足なく服用しましょう。
・家族や周囲の協力
入浴時などの声かけ、サポート体制の構築が大切です。

効果的な冬のヒートショック対策を実践しよう
・浴室の温度管理と工夫
浴室を暖かく保つために、浴室暖房機や床暖房などを設置したり、入浴前にシャワーで浴室を温めたりする工夫をしましょう。
・トイレ環境の改善方法
トイレにも暖房器具を設置し、寒さ対策を行いましょう。
・生活習慣の見直し
入浴時間、湯温、入浴前後の行動などを注意深く見直しましょう。
・家族や周囲の協力の重要性
高齢者の入浴やトイレ利用時には、家族や周囲の人が声かけやサポートを行うことが大切です。
・専門家への相談
不安な点や気になる症状があれば、医師や専門家に相談しましょう。
まとめ
ヒートショックは、冬の急激な温度変化によって引き起こされる危険な現象です。
高齢者は特に注意が必要です。
予防策としては、室温差をなくすこと、入浴時の注意点を守ること、そして家族や周囲の協力が重要です。
日頃から健康に気を配り、専門家への相談も積極的に行いましょう。
ヒートショックは予防可能な疾患です。
この記事で紹介した対策を参考に、安全で安心な冬を過ごしましょう。
当社は、夏は涼しく冬は暖かい高性能住宅を実現しております。
むとう工務店では、松尾式設計を取り入れ、エアコン1台で全館空調できる省エネ住宅を実現。
高価な設備に頼らず、快適で経済的な住まいを提供しますので、お気軽にお問い合わせください。