GX志向型住宅は、環境問題への関心の高まりとともに注目を集めている住宅の新しい基準です。
省エネルギー性能を大幅に向上させ、快適な暮らしと環境保全を両立する住宅を検討されている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、GX志向型住宅の概要、基準、補助金制度について、分かりやすくご紹介します。

GX志向型住宅とは何か?概要と定義
GX志向型住宅の目的と背景
GX志向型住宅は、再生可能エネルギーの活用などを通して脱炭素社会の実現を目指す「GX(グリーントランスフォーメーション)」を推進するため、政府が定めた新しい住宅基準です。
「脱炭素志向型住宅」とも呼ばれています。
従来の省エネルギー住宅よりも高い基準を設け、一次エネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指しています。
ZEHとの違いを明確に解説
ZEH(ゼッチ)は「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、年間の一次エネルギー消費量が実質ゼロ以下の住宅です。
GX志向型住宅は、ZEHよりもさらに高い省エネルギー性能が求められます。
具体的には、断熱性能や一次エネルギー消費量の削減率において、ZEHよりも厳しい基準が設定されています。
ZEHが断熱等性能等級5以上を基準とするのに対し、GX志向型住宅は等級6以上が求められます。
また、一次エネルギー消費量の削減率も、ZEHが再生可能エネルギーを除いて20%以上であるのに対し、GX志向型住宅は35%以上となります。
長期優良住宅との比較
長期優良住宅は、長期にわたり良好に使用できることが認められた住宅です。
耐震性、耐久性、維持管理の容易さなどが基準となっており、GX志向型住宅とは基準の内容が異なります。
GX志向型住宅は省エネルギー性能に特化した基準であるのに対し、長期優良住宅は省エネルギー性に加え、構造、維持管理、バリアフリー性など、住宅の多様な側面を考慮した基準となっています。
両者は併せて取得することも可能です。
GX志向型住宅のメリットとデメリット
メリット・・・省エネルギーによる光熱費削減、環境への負荷軽減、補助金制度の活用による建築費の軽減、快適な室内環境の実現など。
デメリット・・・建築費用が高くなる可能性がある、対応可能なハウスメーカーが限られる可能性があるなど。

GX志向型住宅基準の詳細解説と補助金制度
GX志向型住宅基準を満たすための条件
GX志向型住宅となるには、断熱等性能等級6以上、そして一次エネルギー消費量の削減率を満たす必要があります。
削減率は地域によって異なり、一般地域では再生可能エネルギーを除いて35%以上、再生可能エネルギーを含めて100%以上。
寒冷地等では再生可能エネルギーを除いて75%以上となります。
断熱等性能等級6以上とは?
断熱等性能等級は、住宅の断熱性能を表す指標で、1~7の7段階で評価されます。
等級6は、高い断熱性能を示す等級です。
GX志向型住宅では、この等級6以上が求められます。
一次エネルギー消費量削減率の基準
一次エネルギー消費量削減率とは、住宅のエネルギー消費量を削減できた割合を示す指標です。
GX志向型住宅では、地域や再生可能エネルギーの導入状況に応じて、異なる削減率が求められます。
地域別の基準の違い
前述の通り、一次エネルギー消費量の削減率は地域によって異なります。
一般地域、寒冷地、都市部狭小地など、地域特性を考慮した基準が設定されています。
子育てグリーン住宅支援事業の概要
GX志向型住宅の新築には、「子育てグリーン住宅支援事業」による補助金制度が適用されます。
2025年度は最大160万円の補助金が支給されます。
これは、2050年カーボンニュートラル実現に向けた政府の取り組みの一環です。
補助金の申請方法と必要な書類
補助金の申請は、一般的に施工会社が代理で行います。
必要な書類については、施工会社に確認する必要があります。
申請に必要な情報は、住宅の設計図書、工事見積書、その他補助金申請に必要な書類などです。
補助金の受給条件と注意点
補助金を受け取るには、GX志向型住宅の基準を満たすことに加え、2024年11月22日以降に基礎工事以降の工事に着手していること、住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること、施工会社が交付申請までに事会社登録していることなどが条件となります。
補助金対象外となるケース
特定の災害危険区域などに立地する住宅などは、補助金の対象外となる場合があります。
事前に建築予定地の状況を確認することが重要です。
まとめ
本記事では、GX志向型住宅の概要、基準、そして最大160万円の補助金制度について解説しました。
GX志向型住宅は、ZEHや長期優良住宅よりも高い省エネルギー性能が求められる住宅です。
高い初期費用が懸念されますが、補助金制度を活用することで費用負担を軽減できます。
建築を検討する際には、地域別の基準や補助金の条件を十分に理解し、対応可能なハウスメーカーを選ぶことが重要です。
省エネルギー性能の高い住宅は、環境保全への貢献だけでなく、快適な暮らしにも繋がります。
この情報を参考に、皆様にとって最適な住宅選びを進めていただければ幸いです。
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